木津川市(京都府)

2021年

7月8日(木)〜10月1日(金)

※一部オンライン開催

プログラム詳細

国土交通省による「グリーンインフラ推進戦略」の策定(令和元年7月)や「グリーンインフラ活用型都市構築支援事業」の創設(令和2年度)等を契機として、グリーンインフラに対する社会的関心が高まっており、グリーンインフラの活用は、今や都市インフラに携わるプロフェッショナルにとって必須の技能となっています。また、地域アイデンティティを育むことで、その地域の景観や歴史、風習などに新しい価値を発見し、その価値を実現する活力を生み出すことができるでしょう。グリーンインフラには、地域アイデンティティを醸成する働きも期待されます。

木津川市は、近畿のほぼ中央に位置し、京都・大阪の中心部から約30キロメートル圏内にあり、京都府内では京都市に次ぐ数の国指定有形文化財を有するなど、ロマンあふれる文化財や豊かな自然・里山など、先人から受け継がれてきた多くのアセットに恵まれています。さらに近年では国家プロジェクトである「関西文化学術研究都市」の一翼を担う都市としての建設が進められています。今回の養成講座を行うのに最もふさわしい都市といえるでしょう。

本講座では、講義のほか木津川市を対象とする演習を通じて、最先端のタウンアセットマネジメントを学びます。

講義内容

動画・ファイルの閲覧は、
IDとパスワードが必要となります。
ID・パスワードの請求フォームは現在準備中です。
受講生のみなさまへは、応募手続き完了後メールにてご案内いたします。

地域アイデンティティ論

大阪大学文学研究科教授・総長補佐
堤 研二

地域の資源やアセットをどのように捉え、それをどのように活用するのか、ということを考える前提として、そもそも地域とは何なのか、あるいは、私たちは地域をどうイメージするのか、という問題を検討するべきであろう。そういう場合に関係してくるのが、「地域アイデンティティ」の考え方である。ここでは、「地域アイデンティティ」の定義や構成要素について考え、活用事例などの条件を考察し、TAMに資する題材について学ぶ。

グリーンインフラ基礎

滋賀県立大学環境科学部准教授
瀧 健太郎

グリーンインフラの定義はさまざまあるが、グリーンインフラ研究会では「自然が持つ多様な機能を賢く利用することで、持続可能な社会と経済の発展に寄与するインフラや土地利用計画」としている。
講義前半では、グリーンインフラの定義や基本的な考え方を解説するとともに、事例やグリーンインフラ官民連携プラットフォームの活動を紹介する。講義後半では、流域治水とグリーンインフラの関係と今後の展望と課題について解説する。

官民連携まちづくり論

京都大学経営管理大学院客員教授
吉田 恭

「官民連携まちづくり」の中で近年大きな流れになっているのがエリアマネジメントである。本講義では、その代表例として大丸有、梅田、長浜を取り上げ、どんなアセットがどう活用されているかを紹介する。そこでは、まちのイメージ、立地特性、歴史・文化、自然・風土など無形のアセットを様々に活用したマネジメントが行われており、地域力の結集が求められるTAMの実践に対しても参考になる。

Public Private Partnership (PPP)概論

中央復建コンサルタンツ株式会社
末 祐介

地方自治体が管理するタウンアセット(公有資産)は、膨大に存在している。これらのタウンアセットを、民間事業者のノウハウにより利用転換して新たな目的のために利活用するPPPプロジェクトの重要性が高まっている。
本論では、「官民が協同して、タウンアセットを活用した財の生産や、地域の暮らしに密着した質の高い公共サービスを実現するプロジェクト」としてのPPPプロジェクトの目的、仕組み、進め方を、事例を交えて解説する。

プラットフォーム経営論

京都大学経営管理大学院 客員教授
藤木 修

「アセットマネジメント」は、実際に又は潜在的に価値をもつ「アセット」の、その価値の実現化を図る組織の活動と定義される。本講義では、アセットマネジメントの方法論をTAMに適用し、さらにプラットフォームビジネスの公民連携プロジェクトとすることで、TAMの価値創造が加速されることを論じる。また、公共財を収益化する公民連携の仕組み、プラットフォームの立ち上げやイノベーション・マネジメント等に伴う諸課題についても扱う。

ビジネスモデル論(入門)

京都大学大学院 工学研究科 准教授

京都大学経営管理大学院 准教授

大庭 哲治

人口減少時代における地方創生や地域活性化においては、地域に根差した新たなビジネスの挑戦による価値の持続的創造が求められている。本講義では、ビジネスを理解する上で基本となるビジネスモデルの考え方とともに、その可視化や事業検討に役立つ基本的なフレームワークとして近年注目されている、ビジネスモデルキャンバス(Business Model Canvas:BMC)について、活用事例を交えながら概説する。

リーダーシップ論

京都大学 名誉教授

京都大学経営管理大学院 特任教授

小林 潔司

地域プラットフォームビジネスは、地域社会のために社会的便益を提供しながら、同時にプラットフォームの持続的運営のために収益性を確保することが求められる。本講義では、地域プラットフォームの運営の際に問題となる外的要因、内的要因を指摘し、プラットフォームを運営するリーダシップのための戦略テストを提案する。あわせて、リーダーに望まれるパーソナルな資質について議論する。

スケジュール

事前視聴オンデマンド
(繰返視聴可・第2日目までに視聴すること)

①地域アイデンティティ論

担当講師
堤 研二

②グリーンインフラ基礎

担当講師
瀧 健太郎

③官民連携まちづくり論

担当講師
吉田 恭

④Public Private Partnership (PPP)概論

担当講師
末 祐介

⑤プラットフォーム経営論

担当講師
藤木 修

⑥ビジネスモデル論(入門)

担当講師
大庭 哲治

⑦リーダーシップ論

担当講師
小林 潔司
動画2本のうち1本目無料

第1日目 
2021年7月8日(木)
会場:京都大学吉田キャンパス

10:30

開講式

司会
藤木 修
10:45〜11:45

オリエンテーション

担当講師
小林 潔司、藤木 修
  1. ・講座の紹介、趣旨説明
  2. ・地域プラットフォームビジネス
  3. ・受講生による簡単な自己紹介
  4. ・グループ分け
13:00〜14:00

講義「地域アイデンティティ論: 木津川編」

担当講師
堤 研二
14:00〜15:30

「グリーンインフラおよびその事例」に関する調査(受講生ワーク)

担当講師
瀧 健太郎

オンライン開催

第2日目 
2021年7月14日(水)

10:00〜12:00

講義「TAMビジネスモデル論」と演習

担当講師
大庭 哲治
13:00〜16:30

オンデマンド講義のQ&A (7科目)

担当講師
各担当講師
オンデマンド講義を予め受講し、課題を解いておく。その上で質疑応答。

第3日目 
2021年7月26日(月)
会場:木津川市役所 5F会議

10:00〜12:00

現地でのグループワーク

13:00〜13:30

オンデマンド講義「地域アイデンティティ論基礎」のQ&A

担当講師
堤 研二
13:45〜15:45

木津駅東エリアを中心とした現地視察(バス巡回)

市役所 → 駅西側既成市街地 → 木津川堤防 → 関西学研都市木津地区(城山台) → 貯水池(解説) → 木津駅東口(事務連絡・解散)→ 市役所

オンライン開催

第4日目 
2021年8月5日(木)

AM

事業モデル中間発表 事前準備

13:00〜15:00

事業モデル中間発表(20分) / 質疑応答(10分)

グループ単位でビジネスモデル発表(中間)/質疑応答/講師講評

オンライン開催

第5日目 
2021年8月24日(火)

13:00〜14:40

事業モデル発表

14:40〜15:00

最終成果発表に向けて

講評・質問・相談

第6日目 
2021年10月1日(金)
会場:木津川市役所 5F会議

AM

事業モデルプレゼン準備

13:00

成果発表会 / グループ発表

グループ発表(1グループ/15分)
16:00

閉講式・市長挨拶